平成27年第4回定例議会③ マイナンバー討論

2016年2月6日 00時37分 | カテゴリー: 活動報告

議案第101号 調布市特定個人情報保護条例、第102号 調布市個人番号の利用に関する条例、第104号 調布市個人情報保護条例、第111号 調布市税賦課徴収条例の一部を改正する条例について、生活者ネットワークは、反対の立場から討論しました。

 これら3つの条例、1つの条例改正は、来年1月からスタートする「社会保障・税番号法」いわゆるマイナンバー制度の運用に伴って、必要事項を定めるものです。

 マイナンバー制度は、国民の一人一人に12桁の個人番号を振り当て、行政手続きのさまざまな場面で活用しようとするもので、調布市でも、市内に住民票を有する世帯に個人番号通知カードと、1月から交付する個人番号カードの申請書の郵送が12月5日で完了しています。しかし、届けられずに市に戻ってきた通知カードは約1万3千通もあるということです。この中には、制度自体に不安を持ち、受け取れないという人もいるのではないでしょうか。

 マイナンバーのメリットは、本人確認の際の公的な身分証明書としての利用や、社会保障や税務関係、災害対策に関する手続きなどの申請時の負担軽減のほか、各種行政手続きのオンライン申請に利用できるとされています。しかし、どれだけの人がそうした利用を必要として、使いこなせるのでしょうか?個人番号カードの交付時には、住民基本台帳事務用と券面記載事務用の少なくとも2種類のパスワードが必要となります。これは、カードのみならず、パスワードの管理・保管も求められることであり、ご高齢の方などにとってはハードルが高くなることは容易に想像がつきます。

また、自治体にとってのメリットは、事務手続きの効率化があげられていますが、調布市では、以前から住民基本台帳と税関連事務の連携が行われており、この制度が導入されても庁内での事務軽減はないということが今回の総務委員会でも明らかになっています。

デメリットは、何と言っても、個人情報の流出による損害や、プライバシーの侵害が懸念される点です。実際、共通番号制度の導入先進国であるアメリカでは、なりすまし詐欺に悪用される事件が多発しており、韓国では昨年、共通番号や個人情報が大量流出し社会を揺るがしました。日本でも、6月には日本年金機構から101万人にものぼる大量の個人情報が流出する事態が起きています。政府は、今後も医療分野、証券分野など様々な分野への利用を拡大していく見通しで、自治体の独自利用も認めていますが、連携するところが増えるほど、情報漏えいの危険性は増します。

マイナンバー制度に乗じた詐欺事件も起きており、国民の多くは、制度についての十分な情報が得られないまま、不安を募らせています。

調布市では、この制度を行うにあたって、システム改修や必要な事務に約3億円をかけていますが、日本全体では1兆円にものぼる膨大な税金が使われています。また、住民票コードを持っていない人や、事情があって住民票と違う住所に住んでいる場合には、番号制度から漏れる可能性があることや、マイナンバーとのひもづけにより国による個人の監視強化につながるとして不安視する声もあります。

 個人番号カードの交付は義務ではなく任意です。しかし、内閣府による制度の説明としてホームページでも見られる「マイナンバー入門編」では、カード取得が任意であることがどこにも書かれていません。市として、任意であることをさらに分かりやすく周知することを求めます。

生活者ネットワークは、個人情報の管理体制の未熟なわが国において、マイナンバー制度を導入することに賛成することは出来ず、これらの条例にも反対致します。