平成27年第4回定例議会② 意見書の採択を求める陳情に対する討論

 第4回定例会に提出された陳情40件のうち、25件は安保関連法についての内容でした。これらの陳情は、総務委員会で審議され不採択となり、本会議最終日でも13対14で不採択となりましたが、生活者ネットワークは、採択を求め、討論致しました。以下は、討論原稿です。

 陳情第17号「安全保障関連2法(国際平和支援法、平和安全法制整備法)の廃止を求める意見書採択についての陳情」、同一趣旨の陳情ほか22件、18号・22号・23号・24号・25号・26号・28号・29号・30号・31号・32号・33号・35号・36号・37号・38号・39号・40号・41号・42号・43号・47号、陳情題34号「安保法案についての再決議を求める陳情」,陳情第19号「現状の地方自治を憂う,調布市議会の意思表示の表明を求める陳情」

  第17号ほか22件の陳情、23件は、戦争法である平和安全保障関連法の廃止を求める意見書を政府並びに国会に提出するよう求めています。

  第2回定例会に提出した陳情を14対13という僅差で不採択とした直後、その陳情とは反対の立場からの意見書を同じく僅差で可決した、調布市議会の在り方について、第3回4回定例会で再び市民の立場から異議を申し立てるものです。

 また、この間、議会事務局を通して情報提供された、安保法制に反対などのメール、市長、議長へのはがきなどによる市民からの意見や問い合わせは、約40件にものぼりました。これほど多数の市民の声が調布市および市議会に届けられた前例はありません。私にも、市内で幼児を育てる女性が、調布市議会が安保法制に賛成する数少ない自治体議会であることを知ったときの驚きとショックを話してくれました。

  また、陳情者が総務委員会で説明をするということで、傍聴をしました。自らの戦争体験や、海外で暮らす家族への思い、当時の状況を語る姿には子ども達の未来を守り、同じあやまちを二度と繰り返さないためにも、この国の過去に向き合い、歴史の教訓を今後に生かすべきという強い意志を感じ、目頭が熱くなりました。

  陳情趣旨については、集団的自衛権を容認する安保法制の改定により「日本がテロに巻き込まれる可能性が高まった」と考える人が増えるなど、立憲主義に反し、混乱した議場で拙速に採決された法案について、生活者ネットワークとしてもその正当性を認めることは出来ず、これらの陳情に対して採択を求めました。

  陳情第34号は,先の陳情第17号他同一趣旨の22件と同様に,安保法案についての陳情です。陳情者は,戦後70年,日本国憲法は守られており,これからも,ひとりの死者も出さない手立てを尽くすのが,市民に対する責任ある市政だと述べています。安心して暮らすことのできる社会をつくるのが市議会の務めです。その市議会に対し,今一度,調布市の判断による決議をし,その思いを届けてほしいと求めています。憲法を活かし,平和を守る社会をつくるという私たちの立場からも,十分に納得のいくものです。よって,生活者ネットワークは,本陳情に対しても,採択を求めます

  陳情第19号は,憲法第8章で保障された地方自治の精神から考えて,政府の沖縄への対応を憂うことを調布市議会に表明することを求めています。辺野古への移設に,体を張って阻止する市民への暴力的な政府の対応に,怒りとともに,権力の横暴さを感じざるをえません。

 沖縄で起きている問題は,日本全国すべての自治体にとって,自治を守る姿勢を問うものであり,市議会としても重く考えなければならないことです。従って,議会として自治権の尊重を表明することを求める本陳情に対しても,生活者ネットワークは採択を求めます。