表現教育、表現活動、演技指導のはなし

私は13年間演技の講師として働いてきました 子役を目指す3歳から中高校生、そして 大人までのクラスで、演技のレッスンを行っています。 そうした活動の中から、私は、今の子どもたちのコミュニケーション力の低下を感じています。わたしの考えるコミュニケーションとは、「相手を見る」、「目と目を合わせる」、「相手の気持ちを感じる」、「言葉をやりとりする」、「心を通わせる」ということです。 

目の前の相手に対する共感や反発、それを伝える言葉のやりとりなどのこと。今、子どもたちの日常から、それらの心のつながりや相手の気持ちを思いやる想像力が消えてしまっているのを感じます。 

LINEやソーシャルネットワーク、インターネットなど、便利で手軽につながることが出来るツールの中で、子どもは日々成長をしています。相手を感じる間もなく、どんどん進んでいく情報、情報、また情報。 知っているつもりの知識は豊富。だけどそれを知った時の驚きや「わかった」といううれしさなどの感性、想像力はないままです。 

そこで、お芝居です。実は、お芝居って想像力がないと楽しめないのです。

だってぜーんぶ「ウソ」だから。でも、その想像力の中で遊べたら、それはそれは楽しいことだとは思いませんか?また、「自分以外の人生を生きられるなんて、二度おいしい」から、これまた楽しい!私はそう思うから、そう教えます。 

だから、お芝居を楽しんだり、お芝居を作っていくためには、自分や自分以外の人間とも向き合うこと、他人に興味を持つことが迫られます。リアル、そして本物を手に入れる為には必要な作業です。

そこで、コミュニケーション。
人間を感じるという作業。

 ちょっとしんどい。
でも・・・やみつき(笑)

 三年前から、せんがわ劇場のアウトリーチ事業として、市内小中学校にコミュニケーションの授業、学芸会指導に講師として入っています。今年も子どもたちと出逢えることを楽しみにしていますが、子どもたちへの授業の広がりと同時に、先生達のコミュニケーション研修も必要なのではと思っています。

子どもは社会を反映します。まずは大人が豊かなコミュニケーション社会をつくるための活動を始めたいと思います。「それのった‼」という方、ぜひご一緒に!